―愛束縛―



「鈴さん…おはようございます」


誰かに起こされ 目を覚ました


「太一さんから これを…鈴さんにと」



目の前には30代前半の 黒いエプロンをした女の人が アタシの制服や下着を渡してくれた


アタシは今いる 自分の状態が把握できてなかった



太一の広い部屋にアタシは独り ポツンと敷かれた布団に寝ていて… 下着をつけずにパジャマを着ていた



「あの…太一は?」

「どこか用事に出掛けられましたよ」

そう言うと女の人は 部屋から出て行った



「携帯!」


携帯と時計は 枕元に置かれていた


アタシはすぐさま太一に電話した


ツーツーツー ツーツーツー



何度掛けても 太一の携帯は話し中だった


アタシは急いで着替え 一階に降りた


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