―愛束縛―



キンコーンカンコーン キンコーンカンコーン




これで 今日最後の授業

もうひと頑張りしよう

それに この授業はアタシの2番目の彼氏の 誠二(38)だし…


「早く 席に着けよ~!」
軽快に入って来る体育会系の誠二
昔は相当ヤンチャしてたのも バツイチなのも 奥さんと2歳になる子どもがいるのも アタシしか知らない…
だけど 誠二はアタシの事 何も知らない…彼氏が他に2人いるのも アタシがこんな娘なのも…




「先生!ところで 彼女とはどうなんですか?」
「もし 彼女と別れたらアタシと付き合ってね~」

誠二は女子校生からモテるらしく 他の学校からも誠二をわざわざ見に来る娘もいるぐらいだ



「彼女とは上手くいってるぞ  まあ彼女と別れたら オマエと付き合ってやる…だけど俺はガキは嫌いだからな 女を磨いとけよ…吉本」
どうでもイイ質問にもちゃんと答える誠二

こういう所も 同年代の男の子にはない落ち着いた雰囲気も 女子校生に好かれる理由がなんだか分かる気がした



「本当ですよ~」

半信半疑といったカンジでその娘は言う
でも彼女は誠二に本気だ…アタシは知ってる
 イベントというイベントがある度に誠二にプレゼントをするのだと 誠二が教えてくれた



アタシは誠二の低くて渋い声が好きだった…

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