―愛束縛―


2階に上り自分の部屋に行き 制服を脱いで着替えた

制服のポケットから 母さんの手紙を出し ベッドに座って 読んだ



―鈴に

鈴 ごめんね… こんなに弱い母さんで

だけど このまま生きていても 母さんのしてきた事は一生消えない 父さんや鈴には本当に申し訳ないと思っています

鈴 あなたは母さんに“愛するって何?”って言ったよね? お母さんは間違った愛し方をしたけど
誰かを愛するって 大切な事よ
…本当に大切な事は目では見えないもの…って誰かが言ってた気がする

鈴… 誰かを愛する事も 誰かに愛される事も理由なんていらないのよ
幸せは鈴のすぐそばにあるはずよ
あまり親らしい事してあげられなくて ごめんね… ―



母さん…
アタシこそごめんね

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