―愛束縛―


太一はアタシを車に乗せ 車をどこかに走らせた



「どこ行くの?」


アタシが何度 尋ねても太一は答なかった…



着いた先は 高崎さんの雑貨屋の前だった

雑貨屋の玄関には相変らず 張り紙がしてあった


トントントン…

太一は玄関を何度か叩いた


「高崎さん きっともうこの街にいないよ…」


「なんで?」


「高崎さんが言ってたから…」




何度かドアを叩いたりしたけど やっぱりいる様子がない


アタシ達は 太一の家に帰る事にした


太一はずっと黙ったままだった


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