先輩彼女



「ごめん」



「なんで嘘付いたの?」



「重くなるから……あたし深く付き合うと重くなるから…」



そう言った彼女の目から涙がこぼれ落ちた。



「前に何かあったの?」


俺の質問に彼女は静かに頷いた。



「何があった?」



「1年前に付き合ってた時…別れ際に言われたの…。



“玲菜なんかに振り回されるの疲れた。


それにお前重いし…


もっと軽い付き合いが良かったんだよね。って。



だから、重いとか思われたくなくて用事があるって言って春樹と出来るだけ付き合わないようにしてた。



嫉妬とかすごいするし、独占欲とか強いし…


もし今聞いて重いって思ったなら別れてくれても良いよ…?」



そう言った彼女の目から涙は止まらなくて、表情がとても悲しげだった。


「悪いけどそんなことで4年間片思いしてた大切な人離すわけないじゃん。



それにたぶん俺の方が玲菜より嫉妬深いし、独占欲だってかなり強い。


玲が離してって言ったって離さないからな」



俺はそう言って無意識に玲を抱きしめていた。







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