先輩彼女
靴ひもを縛りながら春樹は強い口調でこう言った。
「本当に一緒に暮らしたくないならそれで良いんだ。
もし、それが本当の気持じゃないなら…
もうちょっと素直になれよ…
俺にもっと甘えろよ…」
と、下を向きながらとても寂しそうな顔でそう言った。
私もそろそろ自分の気持ちに素直になるべきなのかな…
「本当は一緒に暮らしたい…
ずぅーっと一緒に居たい。
でも、束縛してしまう自分が怖くてたまらない…
そう思うと、どうしても春樹に自分の気持ちを伝えて良いものなのかって…
分からなくなる…
もし春樹がそれでも良いって言うなら…
一緒に暮らしたい。」
靴を履き終わった春樹が私の前に立ってこう言った。
「当たり前だろ…」
そう言って私を抱きしめた。