先輩彼女
春樹が照れてなくても、私がめっちゃ照れてるんだけどね。
お会計が終わって食材を袋に詰めて持とうとしたらさりげなく荷物を持ってくれた。
春樹のそういうところに惚れた。
春樹は何をするにもレディーファーストだ。
女性の心を簡単につかんでくる。
まあ、そんな人が彼氏で私も嬉しいけど。
「おじゃまします。」
「もう、玲菜の家でもあるよ」
癖でそう言ってしまった私に春樹はそっとそう言った。
そうだった…
多分次も慣れずに同じことを言ってしまうだろう。
きっとその度に春樹に注意される。
そんな生活も良いのかもしれない。
「ご飯出来たよ」
ソファでくつろいでる春樹を後ろから抱きしめて耳元で囁いた。
「誘ってる?」
「まさか…」