先輩彼女



「ちょっと、トイレ行ってくるね」


松本くんにそう伝えて、トイレに行った。


幸いトイレには誰もいなくて、鏡を見ながら私は涙を流した。



分からない…分からない…


なんで悲しくもないのに涙が出てくるんだろう……



5分ほどで涙を抑え、また自分のデスクに戻った。



「どうかしました?目、赤いですよ?」



「何もないよ。自分の仕事しなさい」



私はそう言うと自分の仕事に取り掛かった。


彼はしばらくパソコンのデスクをぼーっと眺めてからしばらくして、仕事を始めた。




定時過ぎになり部長がみんなに声を掛けた。


ただ今、夜の7時。


だいぶ仕事したな。


「今日はここまでにしよう。

今日できなかった分はまた明日やってくれ。


飲み会行くぞ~!!」



「はーい」



みんな乗り気だな~。



ダメだ…



もうすでに楽しめてない…


こんな自分どうにかしたい…






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