妄想哀歌[短編集]














壊れる程 抱き締めたのに

季節はただ巡るだけ


俺たちに色を与えてはくれない。



減り続けたオヤスミ

その理由もわからなくない

わかりたくない



受話器から流れる音が
別れの足音のように等間隔で耳に入る

煩い



そう



君は変わってしまった。
















< 9 / 41 >

この作品をシェア

pagetop