雨上がり後、両想い
晃の声が聞こえた気がして、あたしは振り返って、辺りを見回した。
でも…誰もいなかった。
気のせいか……。
そうだよね、晃が来るはずないよね、今頃あの子と一緒にいるはずなんだから……。
あたしは、前を向き歩き出した。
「…千裕!」
え……?
そんなはず…あるわけ…
「千裕!待てよ!!」
もう一度振り返ると、後ろから晃が走ってきていた。
なんで…?
あの子と一緒じゃなかったの…?
なんで走ってきたの?
あたしに文句でも言いにきたの?
邪魔するなって…?
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