月から堕ちたアリス
「…分かったよ。行きゃあ良いんだろ??!!」
『!!ルビー…一緒に来てくれるのっ?!』
「…ふんっ、勘違いすんな。俺は俺の戦いを終わらせるために行くんだからな?!別にてめぇ等に協力する訳じゃね――…っ?!」
『ありがとう!!ルビーが来てくれれば心強いよ!!!!』
あたしは笑顔で前のめりになり、ルビーの両手を握ってぶんぶんと上下に振った。
「…いや…だ、だから…俺は俺の戦いのために――」
『よろしくね!!ルビー!!』
「…ぅっ………」
「…何か、ムカつく…。」
「ぁあ?!何か言ったか白兎??!!」
「べっつにぃ〜??耳悪いんじゃないの??…いや、頭??」
「…てんめぇ、ぶっ殺す!!!!」
「あははっ、すっかり仲良くなっちゃったなぁー。」
「全く、世話が焼けるよ…。」
「ルビーしゃん良かったでしゅねー!!」
「(ジェイド達の“希望”は今もこうして繋がっている…。…ジェイド、…これで僕は、君の最期の望みを少しでも叶えることができたんだろうか…??)」
今は亡き友人に、リットは心の中でそう問い掛けた。
――こうしてあたしとラビは半竜の少年、ルビーを旅の仲間に加え、先を目指すことになったのだ。