月から堕ちたアリス
『もしかして、あの点…??』

「………あぁ、そうか。お前等にはその程度にしか見えねぇのか。」



ルビーは何やら1人で納得した様子。


いやいや、言えよ。



「お前目良いのか??」

「あぁ。半竜である俺の視力は普通の人間の何十倍も良い。だからお前等には黒い点にしか見えなくても、俺にははっきりと村に見える。」

『さすが半竜族…常人とは色々桁違いだね。』

「まぁな。俺はお前等普通の人間とは格が違うんだよ!!」



ルビーはそう言ってふふん、と得意気に笑う。



「(…つまりこの子の場合、スタミナやパワーや視力が格段に優れている代わりに頭が弱いのよ、きっと!!)」

『(あら、そうだったのね!!それなら納得だわ。だからバカなのね!!)』



あたしとラビはまたヒソヒソとそう話した。















「……てめぇ等いっぺん燃えとく??」



ルビーは黒い笑みと共に両手のひらに炎を灯しながら言った。
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