月から堕ちたアリス
あたし達は点に向かって真っ直ぐ歩き続ける。





――すると、あたしとラビには黒い点にしか見えていなかったものが、だんだんはっきりと見えてきた。





ルビーの言う通り、そこは村だった。



発展していた街、モデラートとは違い、その村は田んぼや畑が並ぶのどかな雰囲気の村だった。





『凄ーい…モデラートとは全く違うね!!』

「あそこは特別。こういうところは別に珍しくないよ。むしろ多いハズ。」

『へぇー。』



今の自分のワンダーランドの記憶にはモデラートしか無いため、何だか新鮮だ。



あたし、こういう田舎な感じも結構好きなんだよね。



「アリスどうする??」

『それはもちろん!!入ってみよう!!』

「だよね。」



あたし達は村の中へ足を踏み入れた。
< 124 / 246 >

この作品をシェア

pagetop