月から堕ちたアリス
「明かりや火を全て“光宝”に頼ってきた私達には、他の方法や技術が何も分からないのです…。」

「気の毒に…。」




あたし達で何とかしてあげられれば良いんだけどなぁ…



「ああ…せめてもう一度だけでも、あの光や火を見ることが叶わんじゃろうか…!!」























………ん??





『火……??』

「火術……??」



あたしとラビはルビーを見つめる。



「…………………あ??」





























――数分後…





「こ、これはっ…奇跡じゃっ!!!!」





ルビーに火をつけさせた大きめな木の枝を、村のあらゆるところの地面にたくさん刺して設置したあたし達。


これでしばらくの間、火は持つハズ。



『名案だねっ!!!!』

「まさかこいつがこんなとこで役に立つとはねぇー。」

「…てめぇ等なぁ…こんなことに俺の火術を使いやがって…!!」



…と言いつつやってくれるルビー。


ルビーって性格は口ほど悪くないんだよねー。





――もとい、彼は押しに弱いのです。
< 132 / 246 >

この作品をシェア

pagetop