月から堕ちたアリス
「…いや、お前は一度“凛月”を使えたんだ。」

『けど、あれはどうやったのかあたしにも分かんないし――』

「やるしかねぇだろ?!」

『……。』

「…この村を助ける――お前が決めたことだ。それに、俺も一緒で世界を救う旅を続ける気なんだろ?!…だったら今ここで、俺に救世主(アリス)としてのお前の力、見せてみやがれ!!!!」

『…っ!!』

「大丈夫…絶対大丈夫だ。お前ならできる。――自分を信じろ!!」



ルビーはあたしの目を真っ直ぐ見つめてそう言った。


ちらりとラビの方に目を向けると、必死にシチビと交戦している姿が目に映る。



あたしはルビーの目を見つめ返し、決心した。



そして、コクンと首を縦に振る。




















『…うん………やる。――やってやろうじゃん…!!!!』

「…ふんっ上等!!そうこなくっちゃ!!!!」



お互いにニッと笑い合うと、あたしとルビーはパンッとハイタッチを交わした。
< 148 / 246 >

この作品をシェア

pagetop