月から堕ちたアリス
あたし達は遂に炎を抜けた。



すぐ目の前にはシチビの姿。



だが、まだこちらに気付いていない。





「――今だ!!結界をとけ!!」

『うん!!!!』





一瞬にしてあたし達を包んでいた周りの結界が消えた。





「しっかりつかまってろよ!!」





一気にシチビの至近距離まで詰め寄る。



やっとシチビがあたし達に気付いたとき、ルビーは赤い炎を浴びせた。



「うらあぁぁっ!!!!」



そして上から下に尻尾を払い、シチビを地面に打ち付けるとすぐさまその場から飛び去る。










――ヒュギャァァァァッ!!!!――










耳がキーンとするような物凄い鳴き声が辺りに響き渡った。
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