月から堕ちたアリス
「さて、長らくお待たせ致しました。挨拶はこれくらいにして、早速皆様お待ちかねの優勝賞品のお披露目に移りたいと思います!!」



盛り上がっていた会場は司会のその言葉で一気に静まる。



『何かドキドキするなぁ…』



その場にいた全員が息を飲んでモニターに注目する。



「――では、お見せ致しましょう。今回の優勝賞品が………これだぁっ!!!!」



司会が台の布を一気に引き剥がす。



その賞品を見たみんながおーっ、と感嘆の声を漏らす。



「凄い…」

「何て美しい…」

「素晴らしい輝きだ…」














…え………??



ちょっと待って…



あれって………





『…ぁああああああああ〜〜〜!!!!!!』



あたしはその賞品を指差して大声で叫んだ。
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