月から堕ちたアリス
空はさっきよりまた一段と薄暗く、分厚い雲に覆われている。


まだ何とか雨は降っていないようだ。



『よーし、今の内今の内!!』



あたしが走り出そうとしたそのとき、


























「おい!!!!」

「そこの女!!」

「か…覚悟っ…。」



『…??』



そう言ってあたしの前に立ちはだかったのは――…



























『…えーっと……??僕達、あたしに何か用??』

「なっ…お、お前…!!!!」

「“僕達”だと…?!」

「ば…バカにしてる…の…??」



まだ5、6歳ほどに見える3人の小さい少年達。


3人とも同じ顔で、おそらく三つ子なのだろう。



見た目で違う所と言えば、服の色。



「俺は炎のレッド=クロッカス!!!!」

「俺は雷のイエロー=クロッカス!!」

「ぼ…僕は水のブルー=クロッカス…。」

「ブルー!!!!お前もっとしゃきっとしろよ!!!!」

「せっかく一番の決め所なんだからな!!」

「う…うん…ごめん…。」



何か一人だけ気弱そうな子がいる…。



彼らは名前の通りに左から赤、黄色、青と並んでいた。










………って、信号機か!!!!
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