月から堕ちたアリス
『っていうか、何でフラットは大丈夫だったの?!真っ先にやられそうなのに!!』

「ちょ…ひどくない??まぁでも、これが無かったら間違いなくやられてるとは思うけどね。」



そう言ってフラットが取り出したのは――…


























『………耳栓…??』

「そ。彼女達の“魅了”はその場で歌声を聞いた相手にしか効かないんだ。つまり、歌声さえ聞かなければどうってことないんだよ。ってことだから、とりあえず3人ともこれ付けときなよ。」



あたし達は耳栓をしながら戦いの成り行きを見ていた。



すると、今まで全く姿が見えなかった忍者3人が姿を現した。



何をするでもなく、ボーッと立ち尽くしている。



「あ〜…これは勝負あったな。」



フラットがそう言った直後、





「ふふふ。」

「終わりですね。」

「3人とも、『降参します』って言ってね♪」













「「「……降参……します。」」」



“チーム・スピード”はそう口にしていた。





その瞬間みんな正気に戻り、“チーム・スピード”の降参の言葉に会場が沸き上がった。



「……あれ??……そ、そこまで!!!!“チーム・スピード”の降参によりこの勝負、“チーム・Melody♪”の勝利です!!」



スラーのその言葉で第一試合は終わりを告げたのだった。
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