月から堕ちたアリス
『まさかあの人たちがあんな簡単に勝ち進んじゃったなんて…』
「彼女たちの能力なかなか強いでしょ??」
「アリスも負けてらんないねー。」
「まぁ歌を聞かなきゃいい訳だろ??それさえわかれば俺の敵じゃねぇな。」
絶対この大会であたしが最弱だよー!!!!
あたしは彼女たちの試合を観てそう認識せざるを得なかった。
「そう暗い顔するなってー。俺がアリスのことちゃんと守るからさ??」
「敵をぶっ飛ばすのは俺の仕事だ。お前の出る幕は元々ねぇから安心しろ。」
『…………うん。』
今のところは2人に任せるしかない。
せめて足手まといにならないようにしなくちゃ…!!
あたしは“凛月”を握り締めながらそう決心した。