月から堕ちたアリス
昔の魔法はともかく、あのときの感覚なら何となく思い出せそうな気がする。


…“凛月”、



またあたしに力を貸してくれる…??










すると、あたしの思いに呼応するかのように、“凛月”の神石が青い光を発した。



『……ありがとう。』



あたしは“凛月”を抱き締めた。


























「さぁ、決勝だ。スピネルたちはもう待っている。絶対に勝ってこいよ。



――ワンダーランドの救世主たち!!」

「おう!!」

「行ってくるよ。」

『ありがとう、フラット!!』

「ははっ、お礼ならデートでいい――」





――グサッ!!――





フラットが言い終える前に“凛月”の角が彼の頭に刺さった。



































「いてて…釣れないねぇ〜…アリスちゃん。まぁ、そんなところもいいんだけどさー。









アリスちゃん。

ラビ。

ルビー。


………ワンダーランドの未来を、頼んだよ。」





3人の後ろ姿を見送りながらフラットはそう呟いた。
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