月から堕ちたアリス
――ドクンッ…――
「(………っ!!何だこの気迫は…。まるで魔圧…いや、力のない者が使える能力ではない。…気のせい、か…??)」
スピネルはアリスから目を逸らすとその考えを掻き消した。
「決勝の舞台で早くも火花を散らす両チーム!!ご紹介致します。今大会優勝候補がやはり勝ち進んできました。2人を従え参戦した誰もが知る風の剣の使い手、“独眼”の異名を持つ最強の剣豪が率いる、“チーム・スピネル”!!」
――ワアアァァァーッ!!!!――
最高潮の盛り上がりを見せる会場。
「そして対するのは今大会1注目されているこのチーム!!!!飛び入り参加から始まり、炎を操る少年と神具使いの少年2人の力だけでここまで上り詰めてきた!!残る少女の秘められたその力は、果たしてこの決勝の舞台で遂に目にすることができるのか?!“チーム・THE・ルビー”!!!!」
――ワアアァァァーッ!!!!――
――ちょっ…ハードル上げないでよ司会ぃぃぃぃ!!!!