月から堕ちたアリス
「随分物騒なもん使うな、お前。」

「いかすだろ??これはただの銃じゃないんだぜ!!俺の魔法が銃弾となっている…つまり破壊力は普通の銃とは桁違いって訳だぜ。」

「…らしいな。」



ラビは後ろにちらりと目をやる。

ガーベラの攻撃が当たった壁は激しく粉砕されていた。
普通の銃ではこんなにならない。



「厄介だな。…けど、」

「ん…?!」



ラビの姿が消える。

ガーベラは辺りを見渡すがどこにもいない。



「どこいったんだぜうさ耳?!」




















「ここだよ。」

「!!」





――ガンッ!!!!――



「うっ??!!」



ガーベラは勢いよく吹っ飛び地面に落下した。


ラビはガーベラの真後ろに現れた瞬間に彼を蹴り飛ばしたのだ。



「破壊力がいくら凄くても銃は遠距離向きだからな。接近戦向きの俺には通用しない。加えて、俺のスピードにお前の構えが追い付けない。俺がお前に近付く前に捉えるのは無理ってことだ。勝負あったな。」

「…だから、何だって話だぜ…!!」



ガーベラはよろりと立ち上がると銃を構える。
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