月から堕ちたアリス
「(やられたのが足じゃなかったのは不幸中の幸いだな…けど、どうする??)」



“チェイスショット”が光りながらラビを追ってくるせいで、高速で移動するラビの姿が見えなくとも大体どの辺りにいるのかガーベラにはわかってしまう。


それではガーベラに近付こうとする間に撃たれてしまう。


これでは姿を消す意味がなくなってしまうのだ。



「(どうする…!?考えるんだ…!!)」



銃弾がラビの服をかすった。


このままではまた身体に当たるのは時間の問題だった。





















――これはただの銃じゃないんだぜ!!俺の魔法が銃弾となっている…――





ふと、ガーベラのその言葉がラビの頭によぎる。





“魔法”………



“チェイスショット”はターゲットに当たるまで追い掛けてくる………

























「……一か八かだ…。これに賭けるしかない…!!」





ラビは方向転換するとすぐ、前に跳んだ。
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