月から堕ちたアリス



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ラビは姿を消さず、一直線にガーベラへと向かった。



「何のつもりか知らないが丸見えだぜ、うさ耳!!右肩が痛くてスピードが出せなくなったなんて話ならダサすぎるぜ?!」



ガーベラは目の前から自分に向かってくるラビに迷わず何発も撃った。


ラビはそれをギリギリのところで交わす。


肌や服を銃弾がたくさんかする。

かすった箇所は血が流れたり破れたりしている。


しかし、それでもラビはガーベラ目掛けて前に跳び続けた。



「そんなに真正面から撃ち抜いてほしいなら望み通りにしてやるぜ!!!!“チェイスショット”!!」


自分の数歩前まで迫ったラビ目掛けて撃つ。



ラビの身体を銃弾が貫いた――





そう誰もが思った瞬間、ラビの姿が消えていた。



「なっ……?!どこに――…」

「こっちだ!!!!」



ラビはガーベラの目の前に辿り着くとすかさず、高速でガーベラの頭上を飛び越えていたのだ。



ガーベラは真後ろから聞こえたラビの声に振り返った。



――そのとき、





――ドドッ!!!!――
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