月から堕ちたアリス
『………ん……』



あれっあたしいつの間にか寝ちゃってたのか。

ってか床で寝たせいで身体中痛い…。



「やっと起きた??」

『ラビ帰ってきてたんだ。』

「当たり前じゃん。あれから何時間経ったと思ってんだ?!」



ラビは懐中時計をあたしの目の前に突き付けてきた。

10時…

外は真っ暗だ。



ってことは――



『確か夕方だったから、あたし6時間くらい寝てたってこと?!』

「違うし。6時間20分だし。」

『…………。』



…細かい。

まださっきの拗ねてんのかな。



『明日の朝街行こうよ。』

「ホントっ??!!」

『うん。』



そう言うとラビはキラキラと目を輝かせた。

何でそんなにあたしと街に行きたいのかいまいちよく分かんない。


ってか言っちゃあれだけど、単純だなぁ…


何か、見た目よりも中身が大分子供っぽいってことがわかってきたし。



「じゃあ今日はもう寝よっ♪」



ラビは街から買ってきたのか布団を敷き始めた。



『…あたし今起きたばっかなんだけど。』
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