月から堕ちたアリス
* * * * * * * *
薄暗い空間。
物音ひとつしない。
そこに、壁に掛けてある鏡を見ている見た目若そうな2人の男がいた。
片や、白のタキシードを着て、白の長髪で笑顔の明るそうな男。
片や、黒のタキシードを着て、黒の短髪で無表情の恐そうな男。
鏡には並んで歩いているアリスとラビの姿が映っていた。
「へぇ〜…遂にワンダーランドへ帰ってきたのか〜。」
「全く…昔も今も面倒な奴だ…!!」
「まぁ、そう簡単に記憶なんか見つけらんないっしょ〜。」
「放っておくつもりか『ライト』?!…面倒になる前に奴等を潰す!!」
「ぇえ〜??『ダーク』はいつもそうだよね〜。そんなすぐ終わらせちゃつまんないじゃ〜ん。」
ライトと呼ばれた白のタキシードの男はトランプを手でいじりながらそう言った。
「邪魔な芽は早く摘むべきだ。」
ダークと呼ばれた黒のタキシードの男はそう言い返す。
「折角だからちょっと様子見てようよ〜??…どうせアリス達の運命なんて僕等の手の内でしょ。」
「………ったく…。」
「今は僕等の代わりに動いてくれてる存在がいることだし〜。…ねー??ハートの女王ちゃ〜ん??」
「…はい…『ジョーカー』様…」
ライトに呼ばれ、2人の元へ近付く金髪の美しい女性。
――この女性こそ、今正に4国を支配しているハートの女王。
…しかし彼女の目は虚ろ。
ライトは一枚のカードを鏡に向かって放ち、それが鏡に突き刺さる。
――パリーン!!!!――
鏡は映していたアリスとラビの姿ごと粉々に砕け散った。
「僕等を楽しませてよ…アリス…??」
割れた鏡の中央に刺さっているカード…
――それはジョーカーだった―…
* * * * * * * *
薄暗い空間。
物音ひとつしない。
そこに、壁に掛けてある鏡を見ている見た目若そうな2人の男がいた。
片や、白のタキシードを着て、白の長髪で笑顔の明るそうな男。
片や、黒のタキシードを着て、黒の短髪で無表情の恐そうな男。
鏡には並んで歩いているアリスとラビの姿が映っていた。
「へぇ〜…遂にワンダーランドへ帰ってきたのか〜。」
「全く…昔も今も面倒な奴だ…!!」
「まぁ、そう簡単に記憶なんか見つけらんないっしょ〜。」
「放っておくつもりか『ライト』?!…面倒になる前に奴等を潰す!!」
「ぇえ〜??『ダーク』はいつもそうだよね〜。そんなすぐ終わらせちゃつまんないじゃ〜ん。」
ライトと呼ばれた白のタキシードの男はトランプを手でいじりながらそう言った。
「邪魔な芽は早く摘むべきだ。」
ダークと呼ばれた黒のタキシードの男はそう言い返す。
「折角だからちょっと様子見てようよ〜??…どうせアリス達の運命なんて僕等の手の内でしょ。」
「………ったく…。」
「今は僕等の代わりに動いてくれてる存在がいることだし〜。…ねー??ハートの女王ちゃ〜ん??」
「…はい…『ジョーカー』様…」
ライトに呼ばれ、2人の元へ近付く金髪の美しい女性。
――この女性こそ、今正に4国を支配しているハートの女王。
…しかし彼女の目は虚ろ。
ライトは一枚のカードを鏡に向かって放ち、それが鏡に突き刺さる。
――パリーン!!!!――
鏡は映していたアリスとラビの姿ごと粉々に砕け散った。
「僕等を楽しませてよ…アリス…??」
割れた鏡の中央に刺さっているカード…
――それはジョーカーだった―…
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