月から堕ちたアリス
一歩、踏み出す。
『わぁっ…すごい活気!!あそこでは何か演奏してるし!!』
あたし達は街に辿り着いた。
街はとても賑やかだ。
中央にある噴水の側で明るい曲を演奏する音楽団。
野菜や果物、肉、魚などを売る市場。
たくさんの人々で溢れかえっている。
「ここ『モデラート』はこのクローバーの国で一番発展してる街だからな。ちなみにクローバーの国は音楽で有名で、この街は特に盛んなんだ。」
『へぇー。あたしってば結構良い場所で暮らしてたんだね。』
と、その時――
右肩を掴まれたあたし。
「アリス……??アリスじゃない…??!!」
『えっ??』
振り返ると若い美人のお姉さんが驚いた顔であたしを見つめていた。
「やっぱりアリスよね…?!あぁ…やっと帰ってきたんだ…。」
お姉さんはそう言うとあたしを抱き締めた。
その女性の綺麗な長いブロンドの髪の毛が頬に当たる。
『へっ?!ちょ…あのっ…??!!』
何?!
何であたしこの人に抱き締められてんの??
あたしの知り合いだったのかな?!
「テヌートさん。」
「ラビ!!ってことはやっぱりアリスに間違いないのね?!」
テヌートさんは涙を流しながらあたしをしばらく抱き締めたままでいた。
何だかわからないけど、
何となく…
懐かしいような、
暖かいような――
あたしはその間、そんな安心感を感じていた。
あたし達は街に辿り着いた。
街はとても賑やかだ。
中央にある噴水の側で明るい曲を演奏する音楽団。
野菜や果物、肉、魚などを売る市場。
たくさんの人々で溢れかえっている。
「ここ『モデラート』はこのクローバーの国で一番発展してる街だからな。ちなみにクローバーの国は音楽で有名で、この街は特に盛んなんだ。」
『へぇー。あたしってば結構良い場所で暮らしてたんだね。』
と、その時――
右肩を掴まれたあたし。
「アリス……??アリスじゃない…??!!」
『えっ??』
振り返ると若い美人のお姉さんが驚いた顔であたしを見つめていた。
「やっぱりアリスよね…?!あぁ…やっと帰ってきたんだ…。」
お姉さんはそう言うとあたしを抱き締めた。
その女性の綺麗な長いブロンドの髪の毛が頬に当たる。
『へっ?!ちょ…あのっ…??!!』
何?!
何であたしこの人に抱き締められてんの??
あたしの知り合いだったのかな?!
「テヌートさん。」
「ラビ!!ってことはやっぱりアリスに間違いないのね?!」
テヌートさんは涙を流しながらあたしをしばらく抱き締めたままでいた。
何だかわからないけど、
何となく…
懐かしいような、
暖かいような――
あたしはその間、そんな安心感を感じていた。