月から堕ちたアリス
「よく分からないけど、リタルダンドは人に会いたがらないの。色んな人達が塔を訪ねたらしいけど、どうやらあの塔自体に強力な魔術がいくつもかけられてるらしくて、結局会えた人は1人もいないわ。」
『どんな魔術なの??』
「人によって全く違うみたい。ある人は塔の扉を開いたら壮大な迷路があったり、またある人はただっ広い草原が広がってたり…」
『うわ…それどうすれば良いのかな…??』
「まぁ、行く前にあれこれ考えたって仕方ないっしょ。とにかくあの塔に行ってみよう!!」
『…うん。』
あたし達はリタルダンドに会うため、塔を目指すことにした。
「アリス、あなたの意思がそこまで固いものだったら…さっきも言ったけど、あたしはもうあなたを止めない。」
『うん…。』
「ただ、これだけは言っておくわ。」
『…??』
「必ず…無事で帰ってきて――…!!」
『――!!』
その瞬間、あたしはさっき会ったときのようにテヌートさんに抱き締められた。
あたしもテヌートさんも自然と涙を流していた。
「アリス…」
『…“お姉ちゃん”…!!』
「っ!!」
あたしは何故か無意識にそう呼んでいた。
しかしテヌートさんはそれに驚かず、逆に笑ってそれを受け止めていた。
何だろう…
何か………
――うん。
やっぱり、
懐かしくて落ち着くな、この感じ…。
『どんな魔術なの??』
「人によって全く違うみたい。ある人は塔の扉を開いたら壮大な迷路があったり、またある人はただっ広い草原が広がってたり…」
『うわ…それどうすれば良いのかな…??』
「まぁ、行く前にあれこれ考えたって仕方ないっしょ。とにかくあの塔に行ってみよう!!」
『…うん。』
あたし達はリタルダンドに会うため、塔を目指すことにした。
「アリス、あなたの意思がそこまで固いものだったら…さっきも言ったけど、あたしはもうあなたを止めない。」
『うん…。』
「ただ、これだけは言っておくわ。」
『…??』
「必ず…無事で帰ってきて――…!!」
『――!!』
その瞬間、あたしはさっき会ったときのようにテヌートさんに抱き締められた。
あたしもテヌートさんも自然と涙を流していた。
「アリス…」
『…“お姉ちゃん”…!!』
「っ!!」
あたしは何故か無意識にそう呼んでいた。
しかしテヌートさんはそれに驚かず、逆に笑ってそれを受け止めていた。
何だろう…
何か………
――うん。
やっぱり、
懐かしくて落ち着くな、この感じ…。