月から堕ちたアリス
「え??」

『だって、ラビはあたしと友達だったんじゃないの??知ってるでしょ??あたしがどんな感じだったか。』

「まぁ…友達…。うん、友達だったよ。」

『で、どんな子だったの??』

「そーだなぁ。とにかく破天荒で思い立ったら突っ走る…。良く言えば好奇心旺盛、悪く言えば怖いもの知らずってとこかな。だから女王のところにも1人で乗り込んでった訳だよ。」

『へぇーそんな活発だったんだ、元々のあたしって。』

「結構サバサバしてたな。あと、ドSだった。さっきの横暴さからも分かるけど、まぁこれは今もそんなに変わって無――」

『今サバサバの後に何か言った…??』



ラビに杖を向けてそう言うと、ラビはぶんぶんと首を横に振った。



「(…だから、そういうとこがドSだって言ってんだよ…!!しかも杖の使い方完全に間違ってるし…!!)――まぁでも、そういうサッパリした性格にみんなは好感持ってたよ。こっちに来てから会った記憶がある頃の知り合いは優に会えて嬉しそうだったでしょ??」



まぁ確かに…


あのいかれ帽子屋兄弟はかなりいかれてたけど、何か楽しそうに昔話話してきたし…

テヌートさんも本当に嬉しそうに歓迎してくれたし…



『…そっか。ラビも??ラビもあたしに好感持ってた??』



あたしはニヤリとしながら聞いた。



「………そうじゃなきゃ、わざわざあっちの世界まで迎えに行ったりしないし…。」



…あらら??


何か予想外の反応?!
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