月から堕ちたアリス
――バサッバサッ――



階段の前に何かが降り立った。



『嘘っ…!!あれって…』





















緑色の身体。


大きな翼に鋭い爪。


長い尾に金色の瞳。


炎を吹く、巨大な爬虫類とされているその生き物。



























「ドラゴンか…道理でこんな広い空間が用意されてる訳だっ…!!」

『どどどどーすんの?!』

「あの迷路に引き返す訳にもいかないし、あれが階段の前に立ち塞がってるんだ。どっちにせよ、先に進むにはあれを倒すしかないみたいだね。」

『そんな無茶な…!!!!』

「大丈夫、俺結構強いよ??」

『何言ってんの!!ひとまずここは退こうよ?!』

「退いてその後どーするの??上に行くにはここを突破するしかない。」

『でも…!!』

「――“超力”!!」



ドラゴンはこっちに向かってまた火を吹いてきた。


ラビはあたしを片腕に抱えて後方へ跳躍してそれを交わす。





こんなのを倒すなんて、絶対無理だよっ…!!!!
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