月から堕ちたアリス
何なんだ…??


別に不満に思うようなことは何も無かった。


むしろ充実してて楽しかった。



――けど、何か腑に落ちない。





まぁ、とりあえず着替えて下行くか。























下へ行くとお母さんと秀はもうリビングにいた。



「2人ともご飯運ぶの手伝ってくれるー??」

「はい。」

『うん。』



キッチンへ向かおうとしたその時――





――ガチャッ…――





「ただいまー。」



誰かの声がした。


この声ってまさか…





「お、みんな揃ってるなー。」

「お帰りなさい。今日は早かったのね、昇(ノボル)さん。今からご飯にするところよ。」

「じゃあちょうど良かったなぁ。いや、今日はたまたま仕事早くあがれたんだよ。」



この人は…


お父さん…??



「お帰りなさい、お父さん。」

「あぁ。ただいま、秀、優。」

『あ…。』

「ん??どうした優??」

『お父さんって、出張…じゃなかったっけ…??』

「…俺が??出張なんて今までしたことないだろ??」

『…そ、そう…だよね。』

「さぁ、みんなでご飯にしましょう。」



あたし達は4人で食卓を囲んだ。


いつぶりに4人でご飯を食べたっけ、と思っていたけど、会話を聞いていたらほぼ毎日一緒に食べているらしかった。
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