月から堕ちたアリス
食事とお風呂を済ませ、自分のベッドに寝転がる。



天井を見つめた。



今日あったこと全てが違和感だらけ。

こんなこと初めてだ。



でもみんな普通だし…


やっぱりあたしの思い過ごしなのかな??





――ピロリロリーン♪――





携帯のメール受信音が鳴り響く。



『歩からだ。』



さっきのことを思い出し赤くなる。


かなりビックリしたなぁ…



『えっと…“今日は早く寝ろよ。それと、明日の放課後2人で遊ぼう。”…か。』



やったぁー!!!!

明日も歩と遊べるんだ。



『“ありがとう。いいよ。”…送信、っと。』



はぁ…


今日は考えすぎて疲れちゃった。


明日も学校だしもう寝るか。





電気を消し、あたしは眠りに就いた。
































「ふーん、違和感は感じてるのか…。…けど、まだ気付いていない。気付かなければここからは抜け出せない。君をこの夢の虜にしよう。――さぁ、良き夢を――…」



塔の床で眠る優の横で、白いマントを纏う黒髪の少年はそう呟いた。
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