月から堕ちたアリス
あたし達が笑い転げていると、1限目の授業の先生が入ってきた。



「よーしみんな席着けー。授業始めるぞ。」



うわぁ…数学かぁー


嫌だなぁ…苦手だよ。



「まず前回の小テストを返すからな。ちなみに今回は全体的に出来が悪かった!!みんなここはよく復習しておくように!!」



みんなの顔が一気に暗くなった。


もちろんあたしもその一人。



「呼ばれたら取りに来いよー。青木ー。阿部ー…」



そうだっ有村ってもう来るじゃん!!



「有村ー。」



来たぁっ!!!!


あたしはそそくさと先生のもとへ行く。























「よく頑張ったな有村ー。今回の小テストで唯一の満点だぞ。みんな、有村に拍手!!」



――パチパチパチ…――



すごーいという声と共に拍手に包まれた。



…え??えっ??!!

あたしがっ?!

何かの間違いじゃ…?!



何度見直しても100点と書かれたあたしの答案。


夢ですか………??



「優やっぱ頭良いな。さっすが俺の彼女!!」

『歩…。あたしって頭良いの??』

「何を今さら…毎回テストで高得点じゃん。嫌みか??」

『いや、そういう訳じゃ…。』



あたしが信じられないのに何でみんな納得してんだ。



…まぁいっか。


頭が良いに越したことは無いよね!!
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