月から堕ちたアリス
そんなこんなで授業は終わり、あっという間に放課後。



あたしと歩は昨日の約束通り、駅前に遊びに行く。





とりあえず雑貨屋とか服屋をぶらぶら見て、喫茶店に入った。



たくさん話して、たくさん笑った。


あたしは注文したフルーツタルトがかなりおいしくて、もう一個注文してしまった。



「食べてるときの優幸せそうだな。」

『うん!!幸せだもん!!』

「食べ過ぎて太んなよ??」

『へ、平気だもん!!!!』































18時過ぎになり、帰ることにした。



『はぁ〜今日の夕飯何かな??』

「全くよく食うな。あの後パフェも食べたのに…。」

『甘いものは別腹だし〜それに“食う子は育つ”って言うでしょ?!』

「…“寝る子は育つ”だよ、それ…。」



あたしは上機嫌で歩く。


























――ふと、神社が目に入った。





無意識に立ち止まる。



「…優??」

『あの神社………あたし………アリ、ス………??』



あれ…??


普通だと思った日常にまた違和感を感じる。



【我を呼べ……救世主(アリス)…】



そんな声が聞こえた気がした。



『あたしは―――』































フワッと後ろから何かに包まれた。



『っ??!!』



あたしは歩に後ろから抱き締められていたのだ。
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