月から堕ちたアリス
【やめちゃいなよ。】
…え―――??
今何か聞こえた…??
回りを見回しても誰もいない。
急に怖くなったあたしは走って家に帰った。
家に辿り着いて中に入ったところであたしは安堵した。
『早くお風呂入って早く寝よ……。』
その日、あたしはまたいつもの夢を見た。
ただ、いつもと違うところがあった。
最後に今まで夢で出てこなかった言葉を聞いたのだ。
目を開くともう朝だった。
『………………。』
何となくスッキリしない目覚め。
体も若干ダルい。
風邪、かなぁ…??
それにしても………
『“やめちゃいなよ”って……一体何を――??』
何故か夢で最後にその言葉が聞こえた。