月から堕ちたアリス
「何でだと思う??トリル。」

「はいでしゅお師匠様!!それは神具が“凛月”だったからこそ使えたのだと思うでしゅ!!」

『“凛月”だから…??』

「“凛月”は月の神の加護を受けたといわれている杖でしゅ。その杖の特性は、使い手の力を最大限に引き出してくれること…つまり使い手の力が強ければ強いほど“凛月”は効力を発揮し、使い手をパワーアップさせることができるのでしゅ!!」

「…だから、僕は力を引き出した君にやられたのか…。」

「なるほどねぇ。…でも“凛月”を使ったとはいえ、全部抜かれたハズだった君の力の僅かな残り粕でドルチェを倒すほどの威力になるとは…。本来の君の力は僕には想像できないくらい強大なものだったんだろうなぁ。」

『あたしも記憶がないから元々どれくらいなのかは全然分からないけど…。…ってか、トリルは何でそんなに詳しいの??』

「トリルは神具マニアなんだ。一通りの神具のことは何でも知ってるよ。」

「はいでしゅ!!」



だから、最初会ったときあんなに“凛月”に食い付いてたんだ。


…納得。



ラビも神具を持ってるってこと知ったらまた騒ぎ出しそうだなー。
< 97 / 246 >

この作品をシェア

pagetop