− fifteen −
私とその美少女の時間だけが
とまったように
私たちは見つめあいました。
目が離せなかったんです。
同じ年齢
同じ制服
同じ環境に身をおきながら
なぜこんなにも違うんだろうと
私は瞬時に
自分と比べていました。
私は可愛い子や派手なギャル風の子が
とっても苦手です。
その子たちを前にすると
私はひどく緊張したり
話しかけることが
できなくなってしまうのです。
たちまち自分が
どうしようもなく
ちっぽけな存在に感じられて
それを隠すために
ただ慌てて
空回りするだけに
なってしまいます。
誰かに好かれたいと
思えば思うほど
うまくいかないのは
なぜなんでしょうか?
そんなわけで私は
美少女を相手にして
とまどってしまいました。
いつものように
焦ってしまいました。
ぎこちない笑顔を
彼女に送ると彼女は
つまらないものを見てしまった
といった感じに
ツンと前をむいてしまいました。