【BL】ネコミミはえちゃった。
んなこと無いッスよ、と俺がビールのラスト一本を差し出せば、明衣さんは顔を上げて嬉しそうに笑ってくれた。
「もうムツに懐いて住みついちまおーかな!」
―――そうしてくださいよ、出来るなら。
明衣さんの好きな食べ物も知りたいし、どんな番組が好きなのかも知りたいし。
出来るだけいつだって、俺は明衣さんのそばに居たいし。
「ノラ明衣、一匹どお?」
言いながら、明衣さんは俺から受け取った缶ビールを一気に飲み干す。
ぷはあ、とわざとらしい息のつき方が面白くて、無意識に微笑んでしまった。
そのタイミングでこっちを向いた明衣さんと、バッチリ視線がぶつかる。
そしてまた、反らしてしまう。
「………むーつき、」
ずっとずっと見ていたい、けど。
「はいっ…」
爆発してしまいそうなくらいにあなたが好きで、好きで、好きすぎて。
「こっち向け」