【BL】ネコミミはえちゃった。
「俺が、何考えてるか…わかるか?」
低くて広がる声は、背骨から俺の身体を全て繋いで響き渡る。
しんとした部屋の中に俺と明衣さん。
昼下がり、時計の針が進む音。
…明衣さんの優しい息遣い。
ぞくり、とした。
「……なぁ、睦月」
答える俺の声にならない声は、かすれて消えて。
後ろ向きの俺を抱き締める明衣さんがひとつ大きな深呼吸をする。
「…好きだっ……」
ごつ、と俺の背中に頭をくっつけて、明衣さんは吐き出すように言った。
大事なモノを扱うように丁寧に、溢れだしたように乱暴に、明衣さんは言った。