恋・したい
「莉梨愛ちゃんが無事でよかった―!!」
「今度から俺が送ってくよ」

教室に入るなりまたもや確かめられる。

『うるさいうるさい!静かにしろ』

ちらりと柚季の席を見る。あれ?なんか元気なさそうだな。
出席を確認し、職員室へ戻る途中掲示板を見たら私を襲った二人の名前と二週間の停学処分と記してあった。
二週間なんて長いな…、内申書に響くねぇ。場合によっては進級出来ない可能性も出てくるな。まあ、自業自得の結果さ。
今日の授業を淡々とこなし昼休み時間を削り資料作成をする。しかし古文に漢文、現代と国語は奥が深いね。
はあ、しんどい。

「野上先生、明日から新しい先生が就任するって知ってましたか?」

軽くため息を吐いたら三浦先生が側まで来て小さな声で聞いてくる。知ってるも何も初耳ですから。

『いえ全く』

パソコンから目を離さずに答えた。

「確か古文専用の先生だって言ってましたよ」

ピクッ
耳が反応する。
< 103 / 244 >

この作品をシェア

pagetop