恋・したい
「三浦先生みたいにルックスには自信ありませんから努力してるだけですよ」
「喧嘩売ってますか?」

まだやってるし。呆れてものも言えないわ。一時限目の授業の準備をし職員室を出て三階へと階段を昇る。
浮かれてないでちゃんとしなきゃ。気合いを入れて教室のドアをあけた。


午前の授業を終えコンビニの袋を下げ屋上へと続く階段を昇る。
柚季に会える、もうすぐ会える。わくわくしながら重い扉を両手で押した。

【莉梨愛ちゃ―ん】
『お腹空いたね』

隣に座ってサンドイッチの封を開けたまごサンドをひとかじり。ホットミルクティーはぬるくなっていた。

【僕の食べる?】

綺麗に並べられた色とりどりのおかずと温かな湯気を立たせてるポタージュが私の食欲をそそる。

『すごい美味しそう!頂きます』
【今日は上手く出来たんだ。これは新作だよ】
『えっ、柚季が作ったのお弁当にしてるんだ』
【うん。日々勉強だよ】

さすが料理人。遠慮なく頂いちゃいます♪

『美味しいよ、でもこれはもう少し塩味があった方がいいかもね』
【やっぱり?僕もちょっと味薄いかなって思ったんだよね】

時計を見ると予鈴が鳴る一分前。楽しい時間はすぐ過ぎちゃうね。

『ごちそうさま。職員室に戻るね』
【うん。僕まだデザート食べてなかった】
『え?デザートも作ったの?私にも頂戴』

すると近付き私の右頬にキスをした。
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