恋・したい
尚も笑いながら

「綺麗なのに…ははっ、口のまわりクリームだらけにしてまるで子供みてぇ」

なんなの!?初対面なのに失礼なひと…
呆気にとられながらもモゴモゴとケーキを口内に留めてじっくりと味わいながら飲み込んだ。

『なんなんですか?初対面のひとにそんな事言われたくありません!』
「気ィ強いんだね。そんな風には見えないから余計そそる」

学校以外にも変態が居たなんて。軽いめまいを覚えフォークを握りしめケーキに突き刺した。

「つまんないパーティー抜け出してさ、俺と遊ぼうよ」
『私は楽しんでるので他の方を誘ってください』

くるっと背を向けケーキを口に運ぶと

「俺の誘い断った女は君が初めてだ」

首筋に熱を感じ身体が硬直する。

『ははひへ―!!』

なんと間抜けな抵抗なの。放してと言ったのに…
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