恋・したい
【その手離してもらえるかなぁ?】
「なんだ、柚季の女か?俺にくれよ」
【僕がキレる前に莉梨愛ちゃんから離れろ】

柚季の目が冷たく光ったのは気のせいじゃない。背筋がゾクリとした。

「わかった、わかった。お前の誕生日だもんな。今日はおとなしく引き下がるぜ」

力が緩み腕の中から解放され柚季の背中へと隠れた。

「俺気に入っちゃったから諦めねぇぜ。またね莉梨愛ちゃん♪」

ようやくケーキを飲み込み隠れたまま即座に

『お断りです』
「くうっ!たまらね―」

この変態が!!
ヤツは投げキスをして去って行った。

【莉梨愛ちゃんアイツに何もされてない?あちこち触られなかった?】

随分大袈裟に心配してきたから不信に思い逆に質問する。
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