恋・したい
まるで小さな子供が駄々をこねるみたいな柚季の発言に言いかけた言葉を飲み込んだ。
ゆっくりとドレスが床に下がって下着姿になり恥ずかしさと緊張で私は自分の身体を抱きしめる。

【僕の…僕だけの莉梨愛ちゃんになってください…】

切なげな柚季の声に胸がぎゅっと狭くなって心臓が強く鼓動を刻む。どくどくと脈打ちながら血液が全身を巡りカタカタと肩が震えだした。
ふわっと身体が浮き柚季の薫りに包まれ少しだけ、ほんの少しだけ緊張がゆるむ。そうっとベッドに降ろされヒールを脱がされたら脚にキスをされビクッと大きく身体を揺すぶった。

『タキシード…皺になっちゃうよ…?』
【そうだね、莉梨愛ちゃんが脱がしてくれる?】
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