恋・したい
『由宇、どうし…んむっ!』




お互い顔を見合せ涙を流す。

「ごめん…分量間違えた」
『水持ってくるね』

泣きながらふたつのグラスにミネラルウォーターを注ぎ持っていく前に飲み干した。
しかも一気。
ふう――っ!っといけない、いけない。
慌てて由宇にグラスを渡す。やっぱり一気飲み。

「はあ…、ごめん」
『らしくないね。どうしたの?』

眼鏡を外しティッシュで目を拭って苦笑いしながら私を見て

「りぃが…泣いてたから」
『え?』
「料理に集中できなかったよ」

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