恋・したい
電話の向こうの柚季の声がなんだか照れている感じがして私も照れくさくて…

【そ、その…体調どう?】
『風邪なら完治したよ』
【その事じゃなくて…その…】

なんだか言いにくい事でもあるのか次の言葉がなかなか出てこないでいる。

『なぁに?他に何かあった?』
【クリスマス…】

クリスマスと聞こえた途端、ぼぼぉっと一気に熱く燃えるように全身真っ赤に変身する。
ゆっくりと鼓動が強めになっていく心臓が痛くって頭を揺らす。

【莉梨愛ちゃん…?】
『だい…大丈夫だよ。心配しないで』
【ならいいけど…今度いつ会えるのかなって】

なんか付き合ってるみたい。

『明後日以降ならいつでもいいけど』
【解った。じゃまたね】

柚季の声もっと聞いていたかったけどまたねと云って携帯を畳んだ。
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