恋・したい
バンッ!!

ドアにもたれてへなへなとその場にへたりこむ。

ドクッ、ドクッ、ドクッ、

心臓が
今まで聞いた事ないくらい
激しく鳴っている。
耳が熱い…けど更に熱いのは、
私の左胸。
震える身体を自分で抱きしめて小さく丸まった…



「莉梨愛ちゃん漢字間違ってる」
『えっ』

生徒に間違いを指摘され、更に

「莉梨愛ちゃんらしくなくね?」
「抱きしめてあげるよ~」

ひやかしまで。
チョークを持つ手が震える。

ボキッ

『私をひやかす暇があるなら少しでも成績を上げてみろ』

折れたチョークを握り川嶋に投げつける。

「痛ぇ!」
『川嶋に抱きしめられたら腐るわ』

クラス全員が爆笑した。
私は新しいチョークを取り出し黒板に続きを書く。
二年のくせに生意気だな。自分のクラスの授業じゃなくてょかった…
あの後じゃ柚季と同じ空間に居たくなかったから。
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