恋・したい

人は見かけによらないものね。なんて感心してると携帯が鳴った。

『ごめん、電話。はい…』

電話主は由宇からだった。今日行けなくなってごめんって。そのくらいの内容ならメールで充分なのに電話してきてくれる由宇が大好き。…心配かけてるんだな、私、もっとしっかりしなきゃ。

【…彼氏から？】

携帯を折りたたんだら明らかに不機嫌そうな柚季の声。

『え？何怒ってるの？』
【だって莉梨愛ちゃん楽しそうに話すんだもん。今日来れないとか…ゆってたし】

トクン

何故か胸が狭くなる。

『親友だよ。ご飯ダメになったってさ。コンビニ行かなきゃならなくなっちゃったから…』
【莉梨愛ちゃん、冷蔵庫に食材入ってる？】

私の言葉を遮り質問してくる。

『う…ん。まあね』
【じゃ僕がご飯作ってあげるよ】

えっ！？
さすがにそれはマズイでしょうよ。

『駄目。あなたは生徒で私は…』
【お腹空いても知らないよ～♪莉梨愛ちゃん食べるの好きだもんね】

なんでそれ知ってるの？