恋・したい
ソファに座りパソコンを開き仕事開始。なんだか今日は冷たい椅子に座る気が起きなかった。教科書を捲り各学年事の授業の流れを打ち込む。

【ただいまぁ】

柚季が戻ってきた。私はパソコンから目を離して

『お帰り、ありがとう』
【莉梨愛ちゃん仕事?】

買ってきたコーラを冷蔵庫に入れ、隣に座る柚季。

『だって明日の授業内容覚えなきゃ』

柚季はきょとんとし小首を傾げて

【明日は開校記念日で休みだよ?】
『えっ?』

あれ?そういえばなんかそんな事ゆってた様な…。曖昧な記憶を辿る。

【金、土、日って三連休だよっ♪】
『…だっけ?』
【だよ!だから明日は僕とデートね】

はっ!?

『なんで?』
【莉梨愛ちゃんひどっ!美術館デート約束したじゃん】

約束した覚えはないんですが…。柚季は行くき満々だ。

【明日の為に今日は早く寝ようよ。莉梨愛ちゃんの傍にずっと居るよ】

手をひかれベッドに横になる。

【お休み】
『…お休み』

柚季の手から温もりが伝わってくる。
私はゆっくりと瞼を閉じた。
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